プレミアリーグの優勝を決め、「シーズン無敗」の偉業に挑むアーセナルの強さは、「組織」の統制と選手の「個」の輝きが融合している点にある。とりわけ、右リュングベリ、左ピレスの両アタッキングMFのドリブルは、「組織」の中にほどよい「個」のアクセントを注入していた。
一方、チェルシーにも右グリュンケア、左ダフという、ドリブルでアクセントがつけられる選手が存在した。しかしこのコンビは、リュングベリとピレスほどには多用されず、時としてベロン、ジェレミ、コール、パーカーなどに代わられた。彼らも才能のある選手ではあるが、強烈な「個」の集まりの中で、確固たるアクセントを加えるプレーはできなかった。このアタッキングMF2人の生かし方の違いが、今シーズンのプレミアを沸かせた2チームの明暗を分けた要素の一つだと思う。
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