密かに春闘の標的となっていた皐月賞。交渉決裂なら厩務員組合がストライキを決行し、最悪のシナリオとしてクラシックレースの中止順延という事態も懸念されていたことを知る人は少なかった。
競馬記者はたくさんいるのに、春闘情報は実りある記事になりにくい。労働者側が争点を外部に積極的にアピールしないからだ。プレスリリースとして提供されるのは団交がいつ行なわれるかぐらいのもの。これでは囲み程度の記事にしかならない。ストライキという非常手段をちらつかせるのなら、ファンの理解を求める必要があるわけで、まずは言い分を記者会見で明らかにすべきだろう。毎年、疑問に思うことだ。
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photograph by Kiichi Yamamoto