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初登板初勝利の山口俊。父から学んだプロ魂。

2009/03/08

 「ライオンに追われたウサギが肉離れをしますか? 準備が足りないのです」と言ったのはサッカーのオシム監督だが、最近、野球界にも同じ問題がある。技術はあるものの、プロ入り前にきちんと走り込みをしていないので、怪我で潰れる選手が多い。逆に言えば、きちんと下半身を鍛えてきた新人選手は、それだけで目立つ。

 6月29日、巨人を相手に初登板初勝利をあげた横浜の山口俊は、その一人だ。父親は元前頭四枚目の谷嵐。幼い頃から見よう見まねで四股を踏み、股割りで鍛えてきた。入団早々、下半身の充実ぶりを見た谷川哲也・二軍コーチは、「高卒ルーキーのなかで一番早く上に行くだろう」と予言していた。一軍昇格の決め手となったのは6月15日のインボイス戦だ。7回を1安打で抑える好投に、相手の渡辺久信監督から「松坂(大輔)並みに足腰がしっかりしている」と太鼓判を押された。

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