チームのリードを、二度も守り切れなかった。しかし、信頼は揺るがない。第4戦で指揮官は“いつも”の8回、66番をマウンドへ送り出した。(原題:[クローズアップ]松本裕樹「空白の2日間」)
背番号66が姿を現すとざわめいた。
場内アナウンスでその名前が呼ばれるとドッと沸く。それは日本一を目指すソフトバンクの戦いを見てきた者の心を揺さぶる瞬間であった。
この日本シリーズで二度も打ちのめされ、深く傷ついた松本裕樹がマウンドに戻ってきたのだ。もちろん、持ち場の8回である。2点リード。上位打線。相変わらず、重圧のかかる展開だ。勝てば日本一の第4戦の土壇場であり、周りが固唾をのんで見守るなかでも、当の本人は落ち着いていた。
「逆に力んだりしたらよくないと思ったので、あんまり深く考えすぎずに。自分がいままでやってきたことをしっかり再確認してやろうと思っていました」
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photograph by Hideki Sugiyama
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