今年5月に電撃トレードで加入したばかり。因縁の相手とまみえた初めての日本シリーズで感傷も私情も捨てて勝負に徹し、頂に立った。(原題:[古巣相手の日本一]山本祐大「心を鬼にして」)
新たなソフトバンクの正捕手が2年連続日本一の立役者となった。こんな人生になるとだれが予想できるだろう。5月にDeNAからトレードで移籍して5カ月。まだ博多の街の右も左もわからない山本祐大がかつての仲間たちの前で夢心地に浸った。
「今年入った時には、想像できないような1年間を過ごさせていただけました」
堂々とフィナーレの主役を張った。第4戦は2点を追う4回、2死二塁で目の前の4番栗原陵矢が申告敬遠で歩く。古巣のバッテリーが選択したのは山本との勝負。だが、想定していたこと。心は乱れなかった。
ファウルで間合いを測り、平良拳太郎の外角速球をたたくと右翼線を破る。2者が生還する同点打。三塁に達すると両手でガッツポーズし、感情をあらわにした。
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photograph by Hideki Sugiyama
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