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「そんな傲慢さを抱いていた」五輪7大会出場…スノーボード・竹内智香が語る「メダルを取るべくして取る」難しさとは?《引退インタビュー》

2026/08/12
計7度の五輪を駆け抜けたスノーボードの挑戦者は、ミラノ・コルティナ大会を最後に現役生活へ幕を下ろした。その歩みは度重なる怪我や長期離脱を越えながら、挑戦と再生が静かに刻まれてきた道のりでもあった。(原題:[引退インタビュー]竹内智香「まだ見ぬ斜面へ」)

 才能だけでは届かない領域に、竹内智香は自らの手でたどり着いた。スノーボードアルペンの最前線を28年間走り続け、冬季オリンピックには女子選手として史上最多となる7大会連続出場。ギネス世界記録にも刻まれたその歩みは、競技の歴史そのものを塗り替えてきた証だ。

「ソチまでは成績も気持ちも右肩上がりで、競技そのものを楽しめていました。でも平昌の頃には、何をしても楽しめなくなってしまっていたんです。でも、そこから少しずつ、またスノーボードを好きだと思える感覚を取り戻していきました。オリンピックは本当に特別で、メダルを目指すほど苦しさや課題が次々と押し寄せます。ただ、逃げずに向き合うことでしか見えない景色がある。挑戦とは自分が逃げていないかを確かめながら、前へ進むための選択を積み重ねていくことだと感じています」

 挑戦は、竹内にとって呼吸のようなものだ。止めれば終わる。続ければ道が開く。その積み重ねこそが、彼女を形づくっている。

「メダルを取って当然だ」と思っていた。

 2014年ソチ五輪では日本女子スノーボード界初の表彰台という快挙を成し遂げた。そこで手にした銀メダルは、当時は大きな価値を持つ成果だった。だが、今の彼女にとってその輝きは勝ったか負けたかを示すものではなくなっている。栄光の裏側には葛藤があり、競技との向き合い方を揺さぶる出来事もあった。その積み重ねの中で、メダルに対する価値観を塗り替えていったと竹内は言う。

「当時はメダルを取って当然だと思っていたんです。疑うこともなかったですし、スタート地点に立っても不安も怖さもありませんでした。金メダルではなかったことに納得がいかない、そんな傲慢ささえ抱いていたほどです」

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photograph by Asami Enomoto

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