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「一言で表すならば『一歩』のパワーですね」先輩・西川周作が語る鈴木彩艶の身体能力の高さと“一番驚かされたこと”「衝撃的だったのは、他の選手の汚れたユニフォームを…」

2026/06/14
男が浦和の地に別れを告げたあとも、同志たちはその一挙手一投足をそっと見守り続けてきた。だから分かる。“最後の砦”を任される23歳は、今もあの合言葉を忘れていないのだと――。(原題:[先輩・西川周作が語る]鈴木彩艶「僕らは解決法を知っている」)

 2024年1月22日。浦和レッズの沖縄キャンプに参加していた西川周作は、思わずスマホを手に取った。16歳下のかわいい後輩が中東の地で苦しんでいたからだ。

 21歳にして日本代表の正GKに抜擢された鈴木彩艶は、アジアカップ初戦のベトナム戦でシュートを弾き出した。しかし、こぼれ球の先に敵選手が待ち構えていた。2戦目のイラク戦ではクロスをパンチング。ところが、またもこれを押し込まれた。格下と見られていた相手に続けて得点を許したことで、メディアやSNS上には、新守護神の実力を疑う声が溢れていた。

 沖縄から約8000kmも離れたカタールへ、思いを届けるために――。

 西川は自身のXに、こうポストした。

〈GKチームで応援しているよ。大丈夫。GKにしかわからない事たっくさんある。そして俺たちには共有してきた解決方法がある。だから落ち着いていられるね。

 勇敢であれ!! 頑張れ!! ザイオン!! そしていつも通り楽しんでね〉

鈴木啓太の一言「周作を脅かす存在になるだろうね」

 西川が未来の日本代表GKと初めて出会ったのは、彩艶が浦和レッズジュニアに所属していた小学5年生のころだ。練習場のゴール裏で、少年が食い入るようにGK陣のトレーニングを見つめていた。西川が声をかけると、ハキハキとした挨拶が返ってきた。その光景を眺めていた鈴木啓太からは、こう言われた。

「周作を脅かす存在になるだろうね」

 数年後、西川はこの言葉が冗談ではなく、鋭い予言だったことに気が付いた。中学3年生になった彩艶が、初めてトップチームの練習に参加したときのことである。一緒にゴールマウスに立ち、間近でプレーを観察して、目を見開いた。

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photograph by Miki Sano

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