#1008
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「おぉ!載ってる。1面すげぇ」2年生エース・松井裕樹が語る甲子園“22奪三振”の舞台裏と3年生捕手との絆「練習をバッティングとかに割かず…」【桐光学園】

2025/08/27
2012年8月20日 準々決勝 桐光学園 0-3 光星学院 8回、疲れの見えた松井は田村、北條の連続適時打で3点を奪われる。松井は154球、15奪三振で完投も打線が散発3安打に封じられた
22奪三振の衝撃デビューを飾った2年生左腕。その鋭いボールを必死に止め続けた3年生捕手。力尽きて涙を流す2年生を、3年生は笑顔で労った。プロのマウンドで投げ続ける今も、関係は変わらない。(初出:Number1008号 [2年生エースの涙]松井裕樹「大好きな先輩と」)

 突如として現れた2年生左腕による「奪三振ショー」に、甲子園が揺れた。

 2012年、夏の1回戦。桐光学園のエース・松井裕樹が投じる、140kmを超えるストレートと切れ味鋭いスライダーが冴え渡る。12回目の出場となる愛媛県の強豪、今治西の猛者たちが手も足も出せない。

 5回表を終え、その数は11に達していた。ハイペースで三振を量産しながら、桐光学園ベンチの関心ごとは別にあった。

 最も選手たちが盛り上がったのは、2対0と桐光学園リードで迎えたその裏。松井が3ラン本塁打を放ったときだ。

「は? なんでお前なの!?」

「ホームラン、お前が打つかよ!」

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photograph by Hideki Sugiyama

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