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「令和の牛若丸になれるか」名古屋場所で新入幕…藤ノ川が語る優しい“兄弟子”とスピード出世「勝ちっぷりのいいお相撲さんに」《若手連続インタビュー④》

2025/07/08
20代の進境著しい相撲界。若き東西横綱に追いつくべく日々稽古に励む若き4人のフレッシュな素顔に迫る。(原題:[若手連続インタビュー]未来を切り開くのは俺だ 藤ノ川)

 元幕内・大碇の甲山(かぶとやま)親方を父にもち、物心つく前からすでにまわしを締めていた、若碇改め藤ノ川。元関脇の先代・伊勢ノ海親方も名乗った、明治の初代から部屋に伝わる由緒ある四股名だ。先代親方は「今牛若丸」の異名で親しまれ、機動力のある相撲を武器とした。その相撲っぷりが若碇に重なり、初場所の千秋楽パーティーで先代本人から「幕内に上がったら藤ノ川に改名だな」と声をかけてもらっていた。いま、その時が来たのだ。

 三兄弟の長男。父も指導に携わる小松竜道場で、5歳から相撲を始めた。しかし、小学3年生のときに母が病気で急逝。失意のなか、父は男手一つで三兄弟を育てた。小柄な若碇は、芽が出るまでに時間を要したが、中学3年時の全国少年相撲選手権大会で団体優勝。強豪・埼玉栄高校でキャプテンまで務めたのち、卒業直前の2023年一月場所で初土俵を踏んだ。

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photograph by Takuya Sugiyama

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