#1123
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「今の力士はみんなジムに行くけど…」熱海富士は江戸時代から続く“四股”で未来を切り開く「横綱になりたい」《若手連続インタビュー①》

2025/07/07
20代の進境著しい相撲界。若き東西横綱に追いつくべく日々稽古に励む若き4人のフレッシュな素顔に迫る。(原題:[若手連続インタビュー]未来を切り開くのは俺だ 熱海富士)

 昨年は6場所全てで平幕の3枚目以内にいながら、新三役昇進のチャンスを逃し続け、悔しい思いを募らせた1年だった。さらに今年に入ると2場所連続負け越して、先の夏場所は前頭12枚目に番付を大きく落としたにもかかわらず、千秋楽にようやく勝ち越し。期待の若手はスランプに陥ったのか。

「上位にいたときは、出たとこ勝負というか、漠然と相撲を取っていた。最近は体の使い方とか、どこを鍛えたらどうなるとか、前は分からなかったことが今は分かってきた」

 もがき苦しみながらも22歳の若武者は、内面から着実に変貌を遂げていた。所属する伊勢ヶ濱部屋の角界一厳しいとも言われる稽古で揉まれるうちに、感覚や思考も研ぎ澄まされていったのかもしれない。「四股が好きなんですよ」と切り出した語り口も、次第に熱を帯びていった。

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photograph by Takuya Sugiyama

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