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《潜入ルポ》「少しでもロシアに近づけたら」木下アカデミーの“世界標準の選手育成術”と経済的支援…濱田美栄コーチ「選手の費用負担は半分以下に」
選手の育成に定評がある濱田美栄のもとに京都に通年リンクを建てる計画の相談があり、アカデミー設立という形で協力することになったのは2019年夏のことだった。
「もともと木下グループでは、トップの選手だけでなく、若手やペア、ダンス競技も支援して下さっていました。また私は以前から『近年のロシア女子選手の台頭で、チーム体制で幼少期から計画的に育成をしないと追いつけなくなっている』というお話を木下直哉代表にさせていただいておりました」
濱田のチーム構想に賛同した木下グループは、全種目を育成できる総合的な環境として、「木下アカデミー」の計画を具体化していった。
'19年12月には、京都府宇治市に「木下アカデミー京都アイスアリーナ」が誕生。通年営業のリンクがなくなっていた京都の悲願でもあった。濱田の教え子である紀平梨花と宮原知子が竣工式で滑り初めをした。
「縁がある時って、とんとん拍子で話が進むんですよね。関西大学を拠点にしていましたがジュニアの人数には制限があり、北海道、東京、名古屋からきた子たちも加わった私のチームは大所帯になっていましたので、1つのリンクを優先利用できる環境に移れるのは、嬉しいタイミングでした」
アカデミーの特徴のひとつは「経済的支援」
濱田チームの若い精鋭18名が、アカデミー入りを決意。新チームがスタートした。
アカデミーの特徴の1つには、経済的支援もあった。もともと濱田にとって、親への経済的負担は懸念の1つだった。
「スケートはお金がかかります。選手が頑張るほど、親の負担が増えます。たくさんレッスンしたいけど、やりすぎたら親に悪いな、と余計な気も遣っていました。国際大会への派遣も、ジュニアのうちは親の負担する部分が大きい。誰もがお金の心配なく練習できればいいなと思っていました」
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