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【権藤博の視点】「目を引いた高めの球の強さ」DeNAに“必要なもの”を体現した東克樹のグイグイと「超ファインプレー」《日本シリーズ第3戦の詳細解説》

2024/11/09
同点の2回、横浜のセンター桑原が正木の中飛を好捕
連敗で敵地に乗り込んだDeNAは、故障から復帰のエース東が先発。同点の2回、中堅の桑原が正木の中飛を好捕すると、5回にその桑原が勝ち越しソロ。東が7回1失点でシリーズ初勝利を挙げた。ソフトバンク打線は10安打を放つも、好機で一本が出なかった(原題:第3戦 ソフトバンク 1-4 DeNA)

 横浜で2連敗したDeNAは、先発東の出来にかかっていると思っていたが、序盤から決め球のチェンジアップが少なく、真っすぐで押していた。目を引いたのが高めの球の強さだ。1回から柳田、栗原、山川らでもとらえきれず、ファウルになっていたし、同点に追いつかれた直後の2死二、三塁では今宮がインローの直球で空振り三振。打たれていたら、試合の流れが決まる局面だけに大きかった。

 東が真っすぐで押したのは「開き直り」の心境からだろう。いまのDeNAにとって大切なものを体現した。これぐらい真っすぐでグイグイと押さなければ、強いチームとは渡り合えないものだ。ソフトバンクにはチェンジアップが多めだという試合前のデータもあったはずだ。なおさら、東の攻めの姿勢が奏功したというわけだ。

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photograph by Hideki Sugiyama

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