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【男子フルーレ】日本フェンシング「お家芸」で金メダル獲得の舞台裏「逃げなかった自分をほめたい」《松山恭助/飯村一輝/敷根崇裕/永野雄大》

2024/08/19
男子フルーレ団体で金メダルを獲得した日本
日本フェンシングの“お家芸”と言われてきた男子フルーレ。他種目のメダルが続く中、いかに重圧に打ち克ち金を掴んだのか。(原題:[栄光を掴んだサムライたち]フェンシング男子フルーレ団体「不安と恐怖の日々を超えて」)

 男子フルーレの団体戦を控え、日本の主将、松山恭助はチームメートの飯村一輝に、悲壮な胸中を明かしていた。「メダルを逃したら、もう日本に帰れないかな」。

 前日まで日本の団体戦は3種目とも表彰台に上がっていた。男子フルーレは昨年の世界選手権を制し、世界ランク1位。期待の大きさは裏切ったときの失望の大きさと比例する。個人3回戦で敗れていた松山は「自分の人生、このまま五輪でメダルも取れないかも」と、東京五輪で団体4位とメダルに届かなかったこともあり、マイナス思考に陥りかけた。

 フルーレこそ、日本フェンシングの「お家芸」。五輪で初めてメダルを手にしたのが太田雄貴の2008年北京五輪の男子フルーレ個人で、団体初のメダルも'12年ロンドン五輪の男子フルーレだった。

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photograph by Kaoru Watanabe / JMPA

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