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「次元の違う戦い方をさせられていた」秋山翔吾が語るダルビッシュとのMLB初対戦…「言葉の面でも助けられた」と語る深い理由

2024/06/19
レッズ時代にインタビューに応じた秋山
今季メジャーに挑戦した安打製造機は序盤から苦戦を強いられた。カブスのエースとの日本人対決は7月下旬の予定が雨で流れ、どん底で迎えた8月下旬。メジャー初対決は今季の大きな転換点となった。(初出:Number1014号ダルビッシュを語ろう 秋山翔吾 「今季初対戦でもらった浮上のきっかけ」)

 8月29日にダルビッシュさんと対戦するまで、ひと月ほど試合を重ねてきて、打率(.183)だけでなく、納得出来るアウトも安打もなかったんです。実績も信頼度も違いますし、僕の場合はどれくらいやれるのかを見られながら出ている選手。ダルビッシュさんとは求められているものが大きく違ったと思います。

ダルビッシュとの試合を前に決めた大きな変化。

 対戦する前日の試合前までは、自分の持っている引き出しの中で何とかできるんじゃないかと判断していましたが、それだけじゃどうにもならないところまで来ていました。気構えの面でも、上手く行くというイメージが練習から湧かなくなっていました。何か技術的な変化をしないと打席で立ち向かえない。今までにやったことのない動きを取り入れてみて、あらたな視野・可能性を見出さないと仕方がないところまで追い込まれていました。

 チームメイトのカステヤノスからはノーステップもアドバイスされましたが、自分の間が作れませんでした。打撃コーチからもアドバイスがあって、いろいろ頭の中で整理して噛み砕いて、右足を上げるタイミングを遅らせ、足を上げている時間を短くしました。ここまで大きな変化をしなければいけない理由として、ダルビッシュさんという存在の大きさがありました。対戦するにあたって、このままでは打つ手立てが全くなさそうだと感じたからです。逆に言うとあのタイミングで対戦がなかったら、それだけ大きな変化をしようとは思えなかったかもしれません。初対戦は僕にとってすごく重要なタイミングであり、改めて大きな存在だなと感じました。

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photograph by Yukihito Taguchi

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