#1026
Special Feature

記事を
ブックマークする

「真面目でつまらない男なんですけどね(笑)」“キング”三浦知良から“皇帝”長谷部誠へのメッセージ《敬愛と尊敬を込めて》

2024/05/08
“キング”から愛に溢れたメッセージが届いた。長谷部と10年前から親交を温めてきた54歳のレジェンドは、W杯3大会で日本代表主将を務めた後輩のことを尊敬し、こう呼ぶ。日本サッカーの“皇帝”と。(初出:Number1026号[巻頭エール] 三浦知良からの伝言  「つまらない男なんですけどね(笑)」)

 ハセとは10年以上にわたって、彼がドイツから帰国した際は毎年のように顔を合わせている。最初は2010年、僕の家族とハセで食事をしたのがきっかけだけど、翌年からは長友(佑都)や(香川)真司、ウッチー(内田篤人)、吉田麻也など、日本代表の欧州のトップリーグで活躍する錚々たる選手たちも加わるようになった。日本代表選手は個性も強いし、当時はみんな20代で若くてやんちゃな部分もあるわけです。でも、長谷部キャプテンは、そんな席で後輩からイジラレながらも、彼らをうまくまとめている。

“ド変態”だからこそ日本代表キャプテンが務まる。

 一言でいえば、真面目でつまらない男ですよ(笑)。

 というのも、ハセは人間性がしっかりしているのはもちろん、見た目もさわやかでカッコいい好青年。モテないはずがない。でも、遊びたいとも思わないし、お酒などの誘惑に走ることもない。本人に聞くと、そういう欲が何もないそうなんです。僕は敬愛を込めて特殊な能力を持つ人間に“変態”という称号を送っていますが、そういう意味で長谷部誠は“ド変態”ですね。でも、そんな男じゃないとW杯で3大会連続日本代表のキャプテンなんて務められない。

©Getty Images
©Getty Images

 彼が藤枝東高校から浦和レッズに入団した最初の数年は、茶髪でプレーぶりもイケイケというか、前へ前へという推進力の強いトップ下という印象だった。いい選手だなと思って、「和製カカ」と評したら、知人を通じて本人に伝わったらしく、グアム自主トレの帰国便がたまたま同じで紹介されたことを覚えています。

特製トートバッグ付き!

「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています

photograph by J.League

3

0

1

前記事 次記事