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「優真くんは良いライバルで親友」佐藤駿が語った鍵山優真と「憧れ」羽生結弦に学んだ4回転<インタビュー/2020年>

2019.12.7 Junior Grand Prix Final
今季、ジュニアGPファイナルでジュニア世界最高得点を叩き出し、世界一に輝いた佐藤駿。ジュニアとして最後のシーズンとなった今季を振り返り、同じ仙台出身の羽生結弦、そしてライバルの鍵山優真についてその思いを語った。(初出:Number PLUS FIGURE SKATING TRACE OF STARS 2019-2020シーズン総集編 [ジュニア卒業の決意] 佐藤駿 「憧れの人に学んだ4回転」)

 今シーズンは、16歳の佐藤駿にとって飛躍の年だった。8月には初出場したジュニアGPレイクプラシッド大会で優勝を決め、初進出したトリノジュニアGPファイナルで、見事にタイトルを射止めた。

羽生結弦のジャンプを参考に跳んだ4回転ルッツ。

『ロミオとジュリエット』のフリーでは、スピードを出して挑んだ冒頭の4回転ルッツが見事にきまった。

「日頃の練習のフリーでは何回かノーミスで、できていたので、本人も自信につながる練習ができているんじゃないかなと思います。今日の羽生選手の演技を見て、4回転ルッツを意識したと思います」

 佐藤を指導する日下匡力コーチは、フリー演技後にそう語った。トリノGPファイナルではシニア男子フリーはジュニア男子の3時間ほど前に行われていた。佐藤は仙台出身で、羽生結弦と同郷である。子供の頃から憧れていた羽生がフリーで成功させた4回転ルッツを見て、参考にしたのだという。

「ノーミスで、できる自信がなかったんですけど、ルッツがはまったときから、力がわいてきてその流れでうまくいったと思います」

 佐藤は演技後、そう語った。羽生のジャンプに無駄な力が入っていなかったところに注目したのだという。

「自分は力で跳んでるところがあったので、力を抜いて跳んだらうまくいきました」

 優勝は日本男子としては、小塚崇彦、羽生結弦、宇野昌磨に続いて4人目の快挙だった。

「正直優勝できると思っていなくて。表彰台が目標だった。それがまさか優勝ということで、一つの目標が叶ったかなと思います」

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photograph by Asami Enomoto

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