「いい島田いいね島田が走りだし島田島田、いちばん島田!」
球場の興奮をそのまま伝える、それを生業としている私は特別この歌に心を奪われてしまった。1989年に入社して以来33年もの間、私は阪神タイガースの実況を担当してきた。'90年代の阪神暗黒時代を伝えたアナウンサーも、今となっては多くない。あの頃は、負けが込めば監督・選手は批判の矢面に立たされ、心がえぐられるような野次が容赦なく浴びせられる。時として怒りの矛先は我々にも向けられた。
「お前が実況するから負けるんや!」といった具合に。それほどタイガースファンの熱は凄まじい。本書はその熱すぎる虎愛を三十一文字に昇華した一冊である。
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photograph by Sports Graphic Number