精鋭が出場する本戦トーナメント表に若手棋士の名前があってもなんとも思わないが、ベテラン棋士だと嬉しくなる。私が年齢を重ねたからだろうか。
藤井聡太棋聖への挑戦者を決める棋聖戦決勝トーナメントが2月から始まった。目を惹かれたのは、井上慶太九段(59)の名前があることだ。二次予選で北浜健介八段、谷川浩司十七世名人、阿久津主税八段を破って、12年ぶりの棋聖戦本戦進出を決めた。
「棋聖戦はあんまり相性がいいとは思っていないんですけどねえ」と井上は照れ気味に語る。3連勝した要因を尋ねると、「すべて先手番だったのがいい方向に出たのかもしれません。3局とも『嬉野流』で勝ったんです」と胸を張る。
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photograph by Kanta Yokoyama(Illustariton)