#1067

記事を
ブックマークする

元関脇豊ノ島ら有能な人材が退職。年寄名跡制度をめぐる複雑な事情。

2023/02/04
1月4日付で日本相撲協会を退職し、個人事務所を設立。今後はタレント・豊ノ島としてマルチな才能を発揮する

 初場所を目前に控えた1月4日、元関脇豊ノ島の井筒親方が、日本相撲協会を電撃退職した。2020年4月の現役引退後は、先代井筒親方(元関脇逆鉾)の遺族が所有する年寄名跡を借り、時津風部屋に所属する部屋付き親方となっていた。昨年、先代の長女が志摩ノ海と結婚し、いずれ井筒の名跡を引き継ぐための退職だと推測される。

 後進の指導はもちろんのこと、協会発信のSNSやイベントでもタレント性を発揮し、活躍していた人気若手親方の退職に、角界内外から“年寄名跡制度”に物言いがついている。

 定数105の名跡を手に入れられなければ、親方として協会に残れない制度によって“土俵外に押し出された”状態だ。元豊ノ島だけでなく、昨年来、元小結松鳳山、元小結千代大龍、元前頭豊山が引退し、次々と相撲協会を退職。それぞれに第二の人生をスタートさせているが、名跡に空きがあったならば、今後の人生の選択もまた違ったかもしれない。

会員になると続きをお読みいただけます。
オリジナル動画も見放題、
会員サービスの詳細はこちら
特製トートバッグ付き!

「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています

photograph by JIJI PRESS

0

0

0

前記事 次記事