北島康介の背中を追い続けた男が、重圧を乗り越え、日本のお家芸の継承者として名乗りを上げた。
4月上旬に行なわれた競泳日本選手権(兼リオデジャネイロ五輪代表選考会)の男子200m平泳ぎで、24歳の小関也朱篤(ミキハウス)が2分8秒14で初の五輪切符を手にした。
小関は4月5日の100m平泳ぎでも北島をかわして優勝していたが、タイムが五輪派遣標準記録に届かず、2位になった北島ともども、この種目でのリオ五輪出場権を逃していた。
それから3日後の200m決勝。すべての視線が北島に注がれたと言っても過言ではない異様なムードの中、世界記録を上回るペースで飛び出した小関は、同じく五輪派遣標準記録を突破して2位になった渡辺一平(早大)に1秒31もの大差をつけて圧勝した。攻めの展開は、“ポスト北島”にふさわしい内容だった。
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photograph by AFLO