日を追うごとに結束を強めチームはひとつになった。カタールから帰国すると彼らは大喝采で迎えられた。だが、そのお祭りムードに危機感を募らせる男がいる。今こそ考えるべき、W杯でできなかったこととは――。
1時間以上におよんだインタビューの最後に、守田英正は「もう一つだけいいですか?」と画面越しに身を乗り出した。
「もっと日本は議論をした方がいいし、意見を言うこと自体が悪いという風潮をなくした方がいい。僕はW杯に出たのをきっかけに『日本サッカーを強くしたい』とすごく思うようになった。3試合に先発させてもらったからこそ、強豪国に勝つという新しい歴史をつくれたからこそ提言をしたいんです」
守田にとってカタールW杯は「感謝」の大会だった。
育ててくれた両親、支えてくれた兄姉、携わってくれた指導者たち、そして森保一監督とメディカルスタッフへの感謝である。
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