特別増刊
巻頭特集

記事を
ブックマークする

[スペインは日本をどう見たか]魔の3分間がやってきた

2022/12/10

 試合が終わってからしばらくの間、なぜスペインが日本に負けたのかを考え続けていた。深夜まで「マルカ」紙の同僚たちと試合後のメディアルームで何が原因だったのかをああだこうだと議論したものだ。

 試合の入り方はほぼ完璧だった。ルイス・エンリケ監督は予想に反して、我々の最大の武器である3人のMFセルヒオ・ブスケッツ、ぺドリ、ガビを温存させることなく頭から起用した。開始からブスケッツは日本の1トップの前田大然に警戒されていたが、彼を経由せずとも上手くボールを前に運べていた。

 5バックなのか4バックなのかは予測できなかったものの、日本が守備的に挑んでくることは分かっていた。高いボール保持率で常に相手陣内でプレーし続けること。そこから生まれるチャンスを確実に決めること。そして日本のスピードあるカウンターに警戒すること。ポイントはその3点だった。前半に関してはある程度いい流れで、ニコ・ウィリアムスはいくつか仕事をしたし、アルバロ・モラタも頭で決め、最低限の結果は出した。

特製トートバッグ付き!

「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています

photograph by Tsutomu Takasu

0

0

0

前記事 次記事