雨の予選で初めてのポールポジションを獲得したカルロス・サインツJr.がレースでも初勝利を飾った。2015年のF1デビュー以来150戦目のイギリスGP――ただし、150という数字を大袈裟に捉える必要はない。サインツが“勝てるマシン”を手にしたのは、今シーズンが初めてのことだから。
「このスポーツから何かを学んだとしたら、それは“信じ続ける”ということだった」と、喜びの中で語った。予選後とも異なる表情は、解放された晴れやかさに満ちていた。
速いマシンを手にしながら、天才シャルル・ルクレールのようには操れず苦労してきた前半戦。罠に陥るようにミスも重ねた。自らのドライビングスタイルを研究しつつ、マシンをつかみ始めたシーズン中盤、シルバーストンの予選では恵みの雨が降った。トリッキーなコンディションは彼の得意分野なのだ。
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