昨年、“親ガチャ”なる流行語が生まれた。生まれついた家庭環境によって子どもの人生が左右されることを意味し、格差社会にあえぐ若者たちの間で広まった。
本書のテーマである「子どものスポーツ格差」はまさに、本人の努力や能力ではどうにもできない親ガチャの産物だ。こう言い切ると、首を傾げる人がいるかもしれない。『巨人の星』や『あしたのジョー』はじめ、貧しい出自の少年がスポーツでのし上がるのは、スポ根アニメの定番だったではないか、と。
しかし本書を開けば、今や「それなりに豊かな家庭に生まれなければスポーツさえもできない」時代になったことが理解できる。
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photograph by Sports Graphic Number