先駆者は、得てしてまわりから勝手な期待を担わされる。
サンアントニオ・スパーズのアシスタントコーチ、ベッキー・ハモンもそうだった。昨年末にWNBAラスベガス・エーシズのヘッドコーチに就任することが発表になったときには、祝福と同じぐらい失望の声が聞かれた。
2014年に女性として初めてアメリカ四大プロスポーツのフルタイム・アシスタントコーチになったハモンには、初の女性NBAヘッドコーチ候補としての期待がかけられてきたからだ。実際、いくつかのNBAチームのヘッドコーチ面接も受けている。
しかし、結局NBAではオファーを得られず、WNBAの道を選んだ。それを妥協と考える人もいるかもしれないが、ハモン自身は、将来NBAのヘッドコーチになることを断念したわけでもなく、現時点で自分にとって最善と思う選択をしたにすぎない。
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