不本意な成績からの巻き返しを誓うメジャー4年目。ローテーションを守り、残りの試合を打者で――。理想を語る力強い言葉は、充実のオフを感じさせる。シーズンインを前に、二刀流復活への道筋を訊いた。
――日米ともに新型コロナウイルスの感染拡大は収まらず、依然として先行きが見えにくい状況になっていますが、年が明けた今、どんな心持ちで過ごしていますか。
「僕はキャンプに向けて例年通り、いつもと同じだと思ってやっています。この2年は手術明けのオフでしたけど、今年は体調もよくなっていますし、今のところはかなり順調なオフだなと思っています」
――気持ちを前へ向けるために、どんな考え方を心掛けているんですか。
「日頃、自分で左右できないことは考えないタイプなので、何事も自分の行動一つで変わっていく、ということを意識しています。相手の気持ちは変えられないけど、印象を変えるために自分でできることはある。行い一つ、言葉一つ、身なり一つでちょっとずつ相手の印象が変わるかもしれない。相手の気持ちを変えようとするのではなく、相手の気持ちが変わるように自分でできることをしよう、ということです」
――今の大谷さんにとって、自分でできること、というのは何だとお考えでしょう。
「僕一人の力でコロナウイルスをなくすことはできないし、そこへ心血を注ぐことはありません。でも、たとえ無観客になったとしても、テレビで観るだけで胸が熱くなるプレーをすることはできる。だったら、そこに心血を注ごうということですね」
――年末年始は日本で過ごしていたそうですが、久しぶりの日本は堪能しましたか。
「自粛期間も必要でしたし、ほとんど家にいましたから、アメリカにいるのと変わらなかったですね。違っていたのは、冷蔵庫に入ってる食材が美味しくなっていたことくらいです(笑)」
特製トートバッグ付き!
「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています
photograph by Yukihito Taguchi