#1006
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<スペシャル初対談> アントニオ猪木×オカダ・カズチカ 「首根っこ掴んででも見させてやる」

2020/07/02
今年2月、リング上でオカダは伝説の男の名を高らかに叫んだ。「アントニオ猪木ーーッ!」。あれから5カ月、ついに二人が歴史的邂逅を果たす。猪木発言の真意、ベストバウト論、いまプロレスがすべきことをぶつけ合う、トークバトル60分一本勝負。(Number1006号掲載)

 毎年、東京スポーツ新聞社が選定する「プロレス大賞」。その年間最高試合賞はアントニオ猪木とともに始まった。猪木は'74年に始まった同賞を2年連続で獲得。一方、現在6年連続で年間最高試合賞を獲得しているのはオカダ・カズチカだ。

 昭和と平成、令和のプロレスを名勝負で彩った二人の対談が、今回初めて実現した。

――お二人がこういったかたちでお会いするのは初めてですか?

猪木 テレビの収録で、代々木(第2体育館)で会ったのが最初かな。

オカダ そうですね。3年前にテレビの特番のときにご挨拶させていただいたのが最初で。その後、猪木さんが開かれた食事会でご一緒させていただき、今回でお会いするのは3度目なんですけど。こうしてちゃんとお話しするのは初めてですね。

――猪木さんもオカダ選手の名前や評判はよく耳にされていたと思いますけど、どういった印象をお持ちでしたか?

猪木 人というのは、たったひとつのタイミングで人生が変わってしまうんでね。一時期、俺と(いまの新日本プロレスの間には)少し距離があったというか、どちらにもちょっと“囲い”があったから、他の選手は俺のところに来れなかったかもしれないけど。彼はそのとき来たんでね。その後、なんかリング上から俺の名前を怒鳴ったらしいけど、なんで俺を怒鳴ったの?

オカダ いきなりその話なんですね(笑)。

 今年2月2日、新日本プロレス札幌大会のメインイベント終了後、オカダはマイクを握り「僕が今、気になっている人のことを言わせてください……」と語り始めると、「アントニオ猪木ーーッ!」と絶叫。猪木は新日本プロレスの創業者ではあるが、現体制の団体とは長らく疎遠な状態が続いており、新日本内では一種タブー視されていた感もあった。その「猪木」の名をオカダが口にしたことで、場内は騒然となったのだ。その後、オカダはこの「猪木発言」の真意を語ることがなかったため、様々な憶測を呼ぶこととなった。

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photograph by Tetsuo Kashiwada

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