年明け早々のアメリカとイランの戦争危機。限定攻撃などでお互いなんとか踏みとどまった。この話題に関してあるニュース番組は「プロレスの様相も!?米&イラン次の一手は?」とのテロップを長時間にわたって出していた。プロレスが「手を抜く、茶番、馴れ合い」の意味で使われていたのだ。完全な誤用である。
どうしても使いたいなら、緊迫のなかで問われる一秒一秒の「判断力」を例える意味でだろう。
私はこの誤用に呆れたが、でも自分もプロレスとは何か未だにわからない。観客だから当然である。長年観てきて明らかな誤用についてわかる程度だ。大切なのは自分は真実を知っていると浮かれることではなく、真実らしきものを探求することだけ。そういう態度をプロレスに学んだと思っている。
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photograph by Sports Graphic Number