人材補強の手際がますます問われる時代になりそうだ。15年ぶりにJ1リーグを制した横浜F・マリノスの見事な立ち回りがそれを雄弁に物語っている。
覇権奪回の呼び水となったのは夏場の補強だ。主力の天野純と三好康児が海外クラブへ移籍したうえに得点源のエジガル・ジュニオが負傷により全治3カ月の長期離脱。深刻な戦力ダウンを招き、中断明けの8月初旬から3連敗を喫して2位から5位に転落した。
近年、日本人選手のヨーロッパ進出は加速の一途。十代の若手が移籍するケースも増えた。夏の人材流出に伴う事後対応が後半戦の出来を左右する。そこで補強を怠り、主力の負傷離脱が重なれば台所は火の車。フロント力が試されるわけだ。
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