3度目ならぬ、4度目の正直だった。
メジャー6年目を迎えたヤンキース田中将大が3月28日、オリオールズ相手の今季開幕戦に先発し、6回途中6安打2失点(自責点1)の好投で初勝利を挙げた。
「チームが勝ったという点ではホッとしましたし、良かったなと思いますけど、欲を言えば6回を投げ切りたかったですし、全体的には苦しかったです」
本調子には程遠かった。ただ、勝つことだけに専念した。25歳の快速右腕ルイス・セベリーノの故障離脱があったとはいえ、2年ぶり、日本人としては野茂英雄を上回る史上最多の4回目となる開幕投手を任された。過去3回は、0勝2敗、防御率9.49。結果的に重圧をはね返せなかった。今回、指名された際には、「すごく光栄なこと。堂々といい投球をしたい」と、いつも以上に気概を隠そうとしなかった。開幕戦に特有の緊張感を覚えた一方で、首脳陣からの信頼を意気に感じた。
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