昨年の7月に就任した侍ジャパンの稲葉監督はかつてイチローとWBC制覇を成し遂げた絆を持つ。
東京五輪を戦う将が代表におけるイチローを語る。
東京五輪を戦う将が代表におけるイチローを語る。
ここのところ、稲葉家のテレビはほぼ二択だという。アンパンマンか野球。もっとも丸顔のヒーローが飛びまわっている時、稲葉はスマートフォンの画面で再び白球を追っているから、ほぼ一択なのだが……。
「たまには頭から野球が離れないの?」
家人の声には苦笑いするしかない。
「(昨年)11月と(今年)3月に呼んだメンバーは気になるので。それに自分は監督経験がないので、このカウントでどういう作戦をするか、いつ投手を代えるかとか、先を読む訓練をしておかないといけない。見始めると、キリがないんですけど」
稲葉は選手、コーチとして4度の国際大会を経験しているが、うち3度は敗退の記憶である。とりわけ焼き付いて離れないのは選手として出場した'08年北京オリンピック準決勝で韓国に敗れたシーンだ。
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photograph by Yukihito Taguchi