始まりは2年前だった。ミルウォーキー・バックスのヘッドコーチ、ジェイソン・キッドは、当時19歳だったヤニス・アデトクンボに「きょうの試合は君がポイントガード(以下PG)だ」と告げた。勝敗が関係ないプレシーズンの試合だったとはいえ、プロ2年目に司令塔の責を任せるのは特別なことだ。
しかも、その2年目の選手が身長211cmの“ビッグマン”とくれば、まさに異例中の異例だ。キッドは長身ながらボールハンドリングもスムーズで、ガードを守ることもできるアデトクンボに、新タイプのPGの可能性を感じたのだ。「リーグに何人かめったにいない選手がいるけれど、私にとってヤニスはそういった珍種の一人」とキッドHCは言う。
特製トートバッグ付き!
「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています
photograph by Getty Images