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<屈辱からの4年間> 日本男子柔道再生論。

2016/08/05
日本の「お家芸」と言われながら、前回ロンドンでは五輪史上初の金メダルゼロに終わった日本男子柔道。その再建のため、かつての英雄たちがリオへ向けて取り組んだ計画とは。

「だってめちゃくちゃ弱いじゃん!」

 重量級コーチ就任の打診を受けたとき、鈴木桂治はまずそう思って尻込みした。「弱いからやり甲斐あるだろう」と言う当時の斉藤仁強化委員長に一度ははっきり断った。

「現役終わったばかりでコーチ経験もない。それで強くする自信はありません」

 だが、自分の気持ちだけで断り切れるものでないことはその時から覚悟していた。


 4年前、ロンドン五輪で惨敗した日本柔道は危機的な状況にあった。特に男子は金メダルなしの惨敗。日本創始の柔道が五輪競技に採用されて初めての屈辱だった。なかでも100kg級の穴井隆将、100kg超級の上川大樹がいずれも2回戦敗退という重量級の結果は、金ゼロの衝撃に拍車をかけるものだった。

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photograph by AFLO

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