近年、内野でレギュラーの座を掴んだ日本人選手が途絶えている。巷間言われるように、身体能力の差は埋めがたいものなのか。実績を残した2人の選手とスカウトの証言から、真相を探る。
野茂英雄が海を渡った以降の20年間に、全部で55人の日本人メジャーリーガーが誕生し、ポジションで最も多いのは投手の40人となる。野手ではイチロー、松井秀喜の特A級選手を含めて粒揃いなのが外野手だ。ところがこうした投手、外野手に比して、なかなかうまくいかないのは内野手だというのが昨今は定説となりかけている。
このポジションで過去に成功したのは松井稼頭央、井口資仁、岩村明憲の3人ぐらい。トロント・ブルージェイズとマイナー契約する川崎宗則も、メジャーとマイナーをいったりきたりする現状では成功したというのは難しいところだろう。また、ほとんど実績を残せずに日本に戻ってきた選手としては中村紀洋、西岡剛、近いところでは中島裕之や田中賢介の名前が思い浮かぶ。

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photograph by photographs by Hideki Sugiyama