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『エニイ・ギブン・サンデー』 ハッタリが強すぎるが俗物博覧会は見飽きない。

2015/01/27
『エニイ・ギブン・サンデー』
映画の競技:アメリカンフットボール

 かつての名選手トニーの率いるマイアミ・シャークスは不調で連敗続き。エースは怪我がちで観客は減る一方。そこで起死回生を狙い新人選手を投入するが――。監督/オリヴァー・ストーン。出演/アル・パチーノ、デニス・クエイド、キャメロン・ディアス他。1999年、アメリカ映画。発売元/パラマウント ジャパン。1429円+税。

 いきなり無礼な口を利かせてもらう。オリヴァー・ストーンは、はしたない監督だ。ハッタリが強すぎるというか、彼の映画はギミックの見本市だ。クイックカット、スローモーション、斜めの構図、カラーから黒白画面への急転換。加えて、盛大なスモークと派手な音響の安売り。「世界最長のMTV」と揶揄する人がいるのも当然だろう。

 ギミックの極致は『ナチュラル・ボーン・キラーズ』('94)だが『エニイ・ギブン・サンデー』('99)もめまぐるしさでは負けていない。とくに映画の前半、チームの混乱とゲームの混乱を重ね焼きする部分などは眼くらましが連打される。

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