右翼の定位置を確保し、前半戦を折り返しても、ヤンキース・イチローの姿勢は、開幕当時とまったく変わっていなかった。規定打席にこそ到達していないものの、前半戦の打率はチームトップの2割9分7厘をマーク。プレーオフ進出を狙うヤンキースの中で、改めて攻守に欠かせない存在であることを証明しても、イチローの胸中に、「不動のレギュラー」の感覚はなかった。
「そんな風に僕には見えない。そうだったら、どんな時でもライトにいるでしょう」
昨オフ、エルズベリー、ベルトランを補強したヤンキースの布陣で、今季のイチローは、外野手の「5番手」として開幕を迎えた。開幕前には、自らの立場を踏まえてハッキリと言った。
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photograph by Yukihito Taguchi