昨シーズン、チーム打率リーグ1位ながらクライマックスシリーズ進出を逃したソフトバンクは今オフ、王貞治球団会長の言葉通り「現場が言い訳ができないような補強」を行なった。
たとえば秋山幸二監督が昨季合格点を与えた一人に、一塁を守ることも多く、打率3割7厘、5本塁打、出塁率は3割9分2厘と、1番打者として申し分のない成績を残した中村晃がいる。帝京高時代から素質は注目されていたが、プロ6年目にしてようやく結果を残した男だ。だが、その中村にすら来季の定位置は保証されていない。
オリックスから、昨季3割をマークし、2年連続24本塁打を放った李大浩を獲得。また、キューバ出身でメキシカンリーグの元首位打者・カニザレスも加入。2年目を迎えるラヘアも、日本野球に馴れればブレイクの可能性を秘める。加えて元三冠王の松中信彦に、一塁にコンバートされる吉村裕基と、5人のライバルが正一塁手を争うことになるため、中村は秋季練習で外野に固定された。
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photograph by NIKKAN SPORTS