春の天皇賞では、単勝130円という断然人気に応えられなかったゴールドシップ(牡4歳、栗東・須貝尚介厩舎)。誰も真似ができない超ロングスパートがこの馬の武器だが、あの日はなぜか内田博幸騎手のゴーサインにまったく反応してくれなかったらしい。
2着に健闘したトーセンラーに騎乗していた武豊騎手が教えてくれた。
「当然、こっちは後ろのゴールドシップの動き出しを警戒して乗っているわけです。でも、道中から人馬がどこかしっくりいっていない雰囲気を感じるんです。3コーナーでは後ろから内田騎手の大声が聞こえる。手を動かしても反応がないので、声で気合いをつけているんですが、それでも上がってくる気配がありませんでした。相手はあの馬ではない、と、あの時点でみんな気がついたはずです」
特製トートバッグ付き!
「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています
photograph by Yuji Takahashi