まだ見ぬメジャーのマウンドに向かって、少しずつでも着実に前に進んでいる感覚が、オリオールズ和田毅の表情に滲んだ。6月29日、3Aノーフォークで7回途中まで2失点と好投した試合は、和田にとって、決して小さくないステップだった。尻上がりに調子を上げ、最後は右打者の内角へ142kmの速球を投げて見逃し三振。打者がバットをピクリとも動かせない、完璧な1球だった。
「久しぶりに思った通りの球でした。まだまだ直す部分はあるんでしょうが、上(メジャー)に行こうが、下にいるにしても、それは永遠のテーマ。ベストのボールを投げられるようにするのが僕の仕事ですから」
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photograph by Yukihito Taguchi