チーム名がDeNAと変わって2年。三浦大輔は22年目の春を迎えていた。
「毎年キャンプの時期になると、“今年も開幕を狙う”と言ってきたけれど、本当は若い連中が出てきてくれたほうがチームのためになると思っているんですよ」
そんな話をしてくれたのは、2月の宜野湾キャンプの最中だった。'10年にわずか3勝で終わったとき、ハマの番長もこんなことを考えたという。
「俺はもう駄目なのかなと。そんな時、嫁さんの一言が効きました。“三浦大輔がこのまま終わっていいのか!”と言われて、いや終われないと思ったんです」
このシーズンの後半戦を棒に振ってまで肉体改造に取り組んだ。本拠地のスタンドの階段を何度も上り下りして、足腰を鍛え直した。その成果は昨季に表われた。完投は6つを数え、3年振りの二桁勝利には届かなかったものの9勝をマークしたのである。友利結コーチが言う。
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photograph by NIKKAN SPORTS