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トレードに揺れるカメロに 浴びせられたブーイング。 ~移籍問題に揺れるNBAファン心理~

昨季はリーグ3位の平均28.2得点をマーク。脂の乗った26歳エースの動向に注目が集まる

 喝采とブーイングの距離は思ったよりも近い。この秋、カメロ・アンソニー(デンバー・ナゲッツ)はそのことを痛感しているのではないだろうか。

 9月末、チームメイトたちと共に、地元で行なわれた総合格闘技の試合を見に行ったときのことだ。会場のスクリーンにアンソニーの姿が映されると、観客の間から大きなブーイングが沸き起こった。今まで地元デンバーでは常に喝采で迎えられていたスーパースターにとって、これは堪えた。「生まれて初めてブーイングされた」と周りにこぼしたらしい。

 地元でのブーイングは自分を応援してくれるはずの人たちの不満の声。不甲斐ないプレーをしたとき、裏切られたと思ったとき、ファンは地元選手にもブーイングを浴びせる。今回は、アンソニーがナゲッツの契約延長オファーを受けず、来夏にはチームを出る気配を見せたことが始まりだった。公にはチーム離脱予告も、トレード要求もしていないが、今夏、同期のスーパースター、レブロン・ジェイムスがキャブスを去った騒動の後だけに、ファンは選手の心移りに敏感だ。

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photograph by NBAE/Getty Images

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