名選手必ずしも名監督に非ず、と言われるように、競走馬として素晴らしい成績を残した馬が種牡馬や繁殖牝馬としても優秀かといえば、そうと決まったものではない。たとえば、先日25歳で天命を全うしたオグリキャップ。競走馬時代の偉大な足跡は文字通りの名声に包まれたものだったが、種牡馬としては僅か数年であっさり諦められたほどの期待外れの成績に終わった。オグリ自身は、後半のまったりとした余生をむしろ楽しんでいたのかもしれないが、人間側から課せられた「名馬」のハードルは気の毒なほどに高い。大横綱なのに「アイドルホース」の名に甘んじたのは、そういう理由ではなかったか。
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photograph by NIKKAN SPORTS