野次馬ライトスタンドBACK NUMBER
選手たちの新・応援歌を総チェック!
歓喜の歌がライトスタンドに響く日。
text by
村瀬秀信Hidenobu Murase
photograph byHideki Sugiyama
posted2011/03/21 08:01
東北地方太平洋沖地震でもっとも被害が大きかった球団・東北楽天ゴールデンイーグルス。本拠地クリネックススタジアム宮城に再び明るい応援歌が響きわたる日はいつになるのか……
震災の影響があるとはいえ、そろそろシーズンの足音も聞こえてくる今日この頃。
未曾有の天災からくる悲しみを乗り越えるためにも……外野席住人の方々には新たに加わる選手応援歌の復習に励んでいただきたい!
もちろん応援歌、鳴り物応援と聞いて、拒絶反応を起こす野球ファンの方もいるだろう。野球場での観戦の仕方は千差万別であるから、そのことは否定しない。だが、せっかく日本にはメジャーリーグにはない応援歌という文化があるのだから、その世界を知らずして食わず嫌いをするのは実にもったいないような気がするのだ。
応援歌の詞を読み解いてみれば、ファンがその選手へ何を期待し、どんなプレースタイルであるのかが、なんとなくわかってくる。
たとえばバッターボックスに立っているのに応援歌で守備や足のことしか触れていない選手がいれば、つまり、まぁ、そういうことである。
そして、球団によって差異はあるが、個人応援歌がつくということは、ファンから一人前としてある程度認められた証でもある。そのことは例外こそあれ選手からしても嬉しいらしく、モチベーションにしている選手もいるくらいだ。
今シーズンもほとんどの球団で、新しく個人応援歌を得た選手たちがいる。各球団で新たに個人応援歌を得た選手の顔ぶれと、その歌、メロディに込められたファン側の思いなんてものを考察してみたいと思う。
ちなみにそれぞれの応援歌の詞は長いため、ここでは軽く触れるだけとする。歌詞などの詳細が知りたい人は各球団、または応援団のHPを見ることをおすすめする。
個人応援歌ができた中日の大島洋平にはレギュラー獲りの期待が。
ではまず、セ・リーグから。
昨年優勝を果たしたドラゴンズでは、日本シリーズで大活躍した大島洋平に個人応援歌がついた。新背番号「8」も与えられたことを鑑みても、レギュラー候補としての首脳陣・ファンの期待が感じられる。また昨年個人応援歌があったブランコは、昨年の不振から心機一転という意味で今季の応援歌が変更されている。森野・和田の後の5番打者は今季のドラゴンズのキーポイント。応援団からの、ブランコへの期待の大きさがうかがえるというものだ。
阪神、巨人は今のところ新着の発表はない様子。
昨年、214安打を放った阪神のマートンも、外国人汎用テーマからの変更が発表されていないところを見ると、このまま定着になるのだろう。