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ドラフト直前の大スキャンダル…巨人・阪神・横浜から金銭授受「敵地からヤジ」「報道される怖さを」一場靖弘は悪夢を楽天入団後にも味わった
posted2026/11/01 11:00
一場靖弘は2004年のドラフト会議で紆余曲折の後、楽天に入団した
text by

間淳Jun Aida
photograph by
JIJI PRESS
翻弄された運命のドラフト
人生に、タラレバは通用しない。本人も、仮定の話をして過去を振り返ることはない。ただ、入団の経緯が違っていたら、結果は違っていたのではないかと想像してしまう。明治大学のエースだった一場靖弘は、それだけの可能性を感じさせる投手だった。
運命が変わったのは、2004年のドラフト会議が約3カ月後に迫ったタイミングだった。日本学生野球憲章に反して、一場は巨人から栄養費の名目で現金を受け取っていたことが明らかになった。さらに、2カ月後には横浜、阪神との金銭授受も発覚した。一場は猛バッシングを受けた。報道の中には、事実と異なる内容も少なくなかった。口を開けば、さらに批判が強まる恐れもある。沈黙するしかなかった。
あれから、22年。一場は「もう20年以上前ですからね。あの頃を気にすることはありませんよ」と話す。過去を振り返ることはなくても、当時の記憶は残っている。
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ドラフトをめぐる騒動で各球団が一場の指名に二の足を踏む中、救いの手を差し伸べたのが新規参入して初のドラフトに臨んだ楽天だった。楽天は自由枠での一場獲得を公言した。
1つの発言で大きく報道される怖さを
一場はドラフト前日、楽天の本拠地がある仙台市のホテルに滞在した。指名を待つ他の選手とは違った不安に押しつぶされそうになっていた。当時を振り返る。
「楽天が自由枠での指名を明言していたので、指名されない心配はありませんでした。でも、ドラフトまでに色んなことがあり過ぎて、指名された時に何を話せば良いのか分からずソワソワしていました。指名されたら記者の人たちに何を聞かれるのか。1つの発言で大きく報道される怖さを感じていました」
入団会見に加えて、一場にはもう1つ大きな心配材料があった。

