- #1
- #2
野球クロスロードBACK NUMBER
「天狗の鼻を折られた」大阪桐蔭“最強世代のキャプテン”がぶつかった「大学野球の壁」…同級生は《ダブルドラ1指名》でも社会人を選んだワケ
text by

田口元義Genki Taguchi
photograph byGenki Taguchi
posted2026/11/02 11:02
2022年のセンバツを制した大阪桐蔭のキャプテンを経て青学大に進んだ星子天真。大学では適応に苦戦しつつも最終シーズンに結果を出した
これはすごい! 安藤は目を見張った。
「負けん気ですよね。小さいのに大きい選手の陰に隠れず存在感を出すというか。あの姿を見てファンになりました」
聞けば、その小柄な選手はキャプテンだという。チームに好影響を与えられる人材を強く求める安藤は、その場で西谷に懇願した。
ADVERTISEMENT
「星子君とご縁をいただきたいです」
目を丸くしながら「え? 星子ですか!?」と反芻していた西谷の表情を、安藤は今でも覚えている。どうやら、大阪桐蔭の監督にとっても意外な勧誘だったようだ。
夏の甲子園ではベスト8。3度目の春夏連覇は果たせなかったが、星子は高校で実績を築いた。青山学院大に進学後も1年春のリーグ戦からデビューを果たし、秋には主に代打ながらも10打数3安打と結果も残した。
だが、大学野球の壁は高かった。
大学では「天狗の鼻を折られる感じ」
2年になるとベンチメンバーには選ばれるも、出場機会は減っていく。星子はそんな自分をこのように振り返った。
「高校では『ある程度勝てたな』って感じだったんですけど、青学に入った時点で天狗の鼻を折られる感じがあったんで。試合にも絡めずにいたんですけど、逆に良かったかなとは思います。変に最初から試合に出られていたら『どうなっていたんだろう?』っていうのはあるんで。出られるに越したことはないんですけど、そういう経験ができたことも生かされたのかな、とは思います」
最大8人の推薦枠でしか部員を取らない青山学院大は、熾烈な競争社会である。

