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「整列拒否に判定へ猛抗議!」サッカー北朝鮮はなぜ敬意を欠いてしまうのか? 鄭大世が語る日本戦へのプレッシャー「計り知れないものがある」

posted2026/10/04 17:03

 
「整列拒否に判定へ猛抗議!」サッカー北朝鮮はなぜ敬意を欠いてしまうのか? 鄭大世が語る日本戦へのプレッシャー「計り知れないものがある」<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

アジア大会サッカーの準々決勝・日本vs北朝鮮は1-0で日本が勝利。試合後、北朝鮮の選手たちは整列に加わらず握手を交わすこともなかった

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金明昱

金明昱Kim Myung Wook

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Kiichi Matsumoto

 日本を追い詰めたはずなのに、試合が終われば、その態度ばかりに注目が集まる――。朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)のサッカーには、そんなもどかしさがある。球際で譲らず、最後までゴールへ向かう強さを見せながら、なぜ最後に相手への敬意を欠いてしまうのか。
 9月26日、愛知・名古屋アジア大会の男子サッカー準々決勝で、北朝鮮は日本に0-1で敗れた。選手たちは判定に抗議し、試合後の整列に加わらなかった。日本戦への特別な感情があるのか。テレビでフル観戦した在日コリアンの元代表FW鄭大世と、FC琉球をはじめJクラブで監督を歴任し、今大会は北朝鮮代表のコーチとして同行した金鍾成氏に話を聞いた。<全2回の前編/後編へ>

鄭大世「ただの格下じゃない」

 2010年南アフリカW杯に出場した鄭大世が、まず後輩たちの戦いに感じたのは、自身の代表時代と変わらない、ゴールへ向かう勢いだった。

「点を取りにいくときの勢いは、昔と変わらないですね。ロケット弾のようにゴール前に突っ込んでいく感じは、本当に心強い。メンタルは多分、世界最強だと思いました」

 その戦う姿勢を、鄭大世はどう評価しているのか。

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「あれは100点満点ですよ。日本からすれば“格下”なのは間違いないと思います。でも、ただの格下じゃない。ただじゃ済まないよね、という相手です」

 簡単には勝たせないという代表時代からの強みを感じる一方、ボールを動かす技術の進歩にも目を向ける。

「パスワークはだいぶうまくなっていると感じますね。パスの展開は圧倒的に速くなったし、後ろのビルドアップも昔に比べて安定していた。時代の流れもあると思いますけど、明らかに発展していると思いました」

 日本が後手に回っていたと見る一方、リードを守る日本の戦い方も考慮する。攻める勢いを得点に結びつけるには、最後のパスの丁寧さと、クロスに合わせるFWの動きが足りなかった。

「FW出身の目線で見ると、『そこにいても入らないんだよね』と思っていました。楽をしようとしたら入らない。走り切ってこそゴールになる場合があるから」

 相手守備陣を追い越してゴールへ走り込む。その一歩を求めていた。

失点シーンと判定への見解

 北朝鮮が失った前半39分の1点。判定への不満が表れたのが、この場面だった。ロングボールを追うDFキム・ユソンと日本のFWンワディケ・ウチェブライアン世雄が接触。その際、ンワディケに押されたキムはバランスを崩した。そのままボールを収めたンワディケのシュートは北朝鮮ゴールに吸い込まれた。その直後、北朝鮮側は、後ろから押されたとして抗議したが、主審が笛を吹くことはなかった。

 鄭大世は、あの接触をどう判断したのか。ファウルだと感じながらも、「キムが倒れずにプレーを続けたことで、主審が流す理由も理解できる」という。

【次ページ】 試合後、北朝鮮選手は「整列しなかった」

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