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ボクシング拳坤一擲BACK NUMBER
「私だったら絶対に確認します」長谷川穂積が気になった敗者・那須川天心の“ある行動”…課題もズバリ指摘「倒せないならポイントゲームに勝たなくては」
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渋谷淳Jun Shibuya
photograph byNaoki Kitagawa
posted2026/10/01 17:26
井上拓真との再戦でダウンを奪いながらも判定で敗れた那須川天心。長谷川穂積さんが気になったという、ダウン奪取後の行動とは?
“難しいラウンド”をジャッジはどう見るのか?
拓真はこのピンチを切り抜けると、終盤を優位に進めて判定勝ちを収めた。スコアは114-113が1人、116-111が2人だった。キャリアの差と言ってしまえばそれまでだが、やはり試合の組み立て、ポイントの取り方において拓真に一日の長があったということだ。長谷川さんはポイントの取り方について、自身の経験も踏まえて次のように説明する。
「確かに難しいです。実は私もキャリアの前半はポイントの取り方をあまり気にしていませんでした。ポイントの取り方を本当に学ばなくちゃいけないと思ったのはキャリア終盤、キコ・マルチネスに負けてからです」
2014年4月、3階級制覇をかけたIBFスーパーバンタム級タイトルマッチで、長谷川さんはマルチネスに7回TKOで敗れた。この試合がポイントについてしっかり考える契機となった。
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「もちろんパンチをより多く当てたほうがポイントを取れます。でも、レベルが高くなればなるほど簡単には当てられない。『どっちも当たってない』ってラウンドがありますよね。そうした状況でいかに優勢をアピールするか。雰囲気なんですよ。表情一つ、仕草一つに余裕があるかないかが表れる。ディフェンスで空振りさせることもアピールの一つになります。ジャッジも人間ですから。そういう細かい積み重ねがポイントにつながっていくわけです」
長谷川さんは50戦50勝無敗のまま引退したフロイド・メイウェザー、そして拓真の兄である井上尚弥の名前を挙げた。
「メイウェザーなんて本当に雰囲気です。いつもリングの中で余裕を感じさせる。ここっていうところでプレッシャーをかけ、守るときはしっかり守る。結果、はっきりした優劣がなくても、なんとなくメイウェザーのラウンドになる。拓真選手もそうですけど尚弥選手もポイントの取り方がうまい。5月の中谷潤人選手との試合でも、ポイントをしっかり取る姿が印象的でした」
こうして聞いていると、拓真は「大人のボクシング」で那須川を上回ったと言えるかもしれない。いずれにしても試合のレベルは高く、長谷川さんは「試合自体はめちゃくちゃ面白かったと思います。お互いが高いレベルで集中してやって、見ているお客さんは満足したんじゃないでしょうか」と感想を述べた。

