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「身長199センチ、体重140キロ」元横綱が崩れ落ちた…高田延彦が北尾光司をハイキックKO「プロレス史上最高のフィニッシュ」はなぜ生まれたのか?
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堀江ガンツGantz Horie
photograph by東京スポーツ新聞社
posted2026/09/30 11:04
高田延彦vs北尾光司“衝撃のハイキックKO”はいかに生まれたか?
2ラウンドは、北尾が反撃。手四つから髙田のボディにヒザ蹴りを入れると、山崎戦同様に豪快な裏投げ。しかし、髙田はきれいに受け身をとると、すぐさま得意の腕十字に移行。客席から大歓声があがるが、北尾はクラッチを切らせずロープブレイクで逃れる。「関節技は極める前に緩める」という約束通りだ。
そして運命の3ラウンド。髙田はこれまでのラウンドと同様、バシッ、バシッと強いローキックを入れて、ヒット&アウェー。そして2発ローキックを入れたあと、渾身の右ハイキックを放つと北尾の首筋にモロに入り、身長199センチ、体重140キロの巨体がバターン! と倒れた。北尾はうつろな目をしてサードロープに寄りかかったまま立つことができず、レフェリーにテンカウントが数えられた。
武道館大爆発! プロレスの試合でここまで凄まじい歓喜の声は、後にも先にもこの時以外聞いたことがない。
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結果は、3ラウンド0分46秒、右ハイキックにより髙田のKO勝ち。プロレスを甘く見て、プロレスラーの技をなめた男が、プロレスラーの渾身のハイキックの前に沈んだのだ。
「プロレスの神様が、彼に罰を与えた」
髙田はのちにこう振り返る。
「あの右ハイキックでのKOは、別に狙っていたわけじゃない。けど、とにかくUインターのプロレスの痛みと怖さ、『髙田やばいな』ということを、これまでワガママばかり言い通してきた彼の屈強な体と精神にしっかりと植えつけてやるのが、この日の私の仕事だった。そう考えてリングに上がった時、プロレスの神様が、ある種プロレスファンへのプレゼントとして、彼に、罰を与えたということなんじゃないかな」(髙田延彦/『証言UWF完全崩壊の真実』宝島社)
この北尾戦によって、髙田延彦の人気は大ブレイク。「平成の格闘王」と呼ばれるようになり、この年の東京スポーツ主催「プロレス大賞」では、初めてMVPにも選ばれた。間違いなくこの時が、髙田延彦の全盛期であり、Uインターの絶頂期だった。
現在、あの劇的なハイキックKO劇について、「ブック破り」などというネットスラングで、髙田の勝利を蔑む人間が少なからずいることに対し、鈴木健元取締役はこう憤る。
「さっき言ったとおり、北尾選手が『打撃はシュートでいい』っていう約束をしたから、髙田さんもローキックを効かせて、ローのフェイントでハイキックで倒してる。だから『ブック破りだ』とか言ってる奴は冗談じゃない。もし、こっちが約束を破ってたら、向こうのセコンドとかが文句言ってくるだろうけど、誰も文句を言いに来てないでしょ? もしこっちが約束を破っていたら、北尾サイドが絶対に許さないよ。でも約束通り、相手の望む通りにやってキッチリKOしたから一切問題にならなかった」



