Number ExBACK NUMBER
「この仲間がいたから…」高校駅伝の超名門で起きた“もうひとつのドラマ”…女子短距離チームが「まさかのトラック日本一」奇跡はなぜ起きた?
posted2026/09/08 11:02
今夏のインターハイ女子トラック部門で総合優勝を果たした佐久長聖陸上部の(左から)阪真琴、宮澤希、中村波南、鎌倉梨々華の3年生4人
text by

別府響Hibiki Beppu
photograph by
Tadashi Hosoda
7月から8月にかけて滋賀県で行われた陸上競技のインターハイ。その女子トラック部門で総合優勝を果たしたのが、長野県の佐久長聖高校だ。
4度の全国高校駅伝制覇など「高校駅伝の名門」として「駅伝部」が有名な同校だが、実は近年「陸上部」の、特に女子スプリント部門の躍進が目覚ましい。
「駅伝の名門」で…なぜ短距離が強くなった?
今夏のインターハイで400mH、100mH、4×400mリレーでそれぞれ2位に入り、4×100mリレーでも5位入賞とトラック優勝の原動力となったエースの阪真琴(3年)は、成長の理由をこう語る。
ADVERTISEMENT
「高校に入って“考える陸上競技”になったのは大きいです。中学時代は結構、感覚でやっていた部分が大きかったので。
『どうすれば強くなれるのか』というのはもちろん、もう少し踏み込んで『どういう自分でありたいのか』とか、すべてにおいて漫然とやらなくなった気がします。そうやって考え続けることで陸上がもっと楽しくなったし、それによって力がついてきたのかなと」
同じく両リレーに加えて200m、400mでともに8位に入った宮澤希(3年)が阪の言葉に付言する。
「考えるようになったのもそうですけど、あとはやっぱりこの仲間がいたのは大きいです。自分よりも競技力や人間性とか、色んな面で上の仲間がいる。そういう姿を見ていると、自分がどうなりたいかも自然と考えるようになりました。一緒に走ったり競ったりする中で、勝負強さは磨かれたのかなと思っています。
特に私は短長ブロックのメニューで(鎌倉)梨々華(3年)と毎日のように競走しながら強度の高いトレーニングをやっていたんですけど、それが本当にスゴいきつくて(笑)。でも今思うとめちゃくちゃ効果的だったと思います」
そんな宮澤の言葉に同調するのは、陸上部の監督を務める早川恭平だ。


