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メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
「偏差値71の名門校→マイナーリーグへ」あれから2年、桐朋高・森井翔太郎のいま「昨日までの仲間が今日はいない」「あの時の自分の選択は…」
text by

山田結軌Yuki Yamada
photograph byYuki Yamada
posted2026/09/05 17:02
投手と打者の二刀流として挑戦の日々を送る森井
ドラフト上位候補の「前例がない」挑戦
投手としての公式戦出場は今季から。1イニング15球から段階的に球数を増やした。現在は50球。今季の先発では、この50球前後が球数制限として課される。1週間に1度の登板を確実にこなし、とにかくストライクゾーンに投げる。投手としては、調整とトレーニングを併行しながらレベルアップを図っている。
森井は高校時代、遊撃手兼投手としてプレーしていた。打っては高校通算45本塁打。投手として最速95マイル(約153km)を計測した。若手有望株選手を評価するサイト、MLBパイプラインは当時、日本のドラフトなら上位指名の可能性があると評価していた。森井はNPBドラフトに進まず、2025年1月に国際アマチュアFAとしてアスレチックスとマイナー契約。契約金151万500ドル(約2億4000万円)は、NPBを経ずにMLB球団と契約した日本出身アマチュア選手として史上最高額となった。
1年目は主に遊撃手としてアリゾナ・コンプレックス・リーグで経験を積み、2年目の今季は5月11日に1Aストックトンへ昇格した。高校時代から成長した点について「全部ですね」と即答する。高校生の頃は授業や勉強もあった。桐朋高校は、東大や京大の国公立や早慶の有名私立大学への合格実績が豊富な進学校。勉学に励む時間が必要だった学生時代とは違い、野球が仕事になった。
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「やっぱり日々野球のことしか考えてないので。日本で高校に行っていたときは勉強もしなきゃいけなかったので、本当に成長速度というのは何倍もあるのかなと思います」
「自分が取った選択は100点」
日本のプロ球団に入っても二刀流継続はできたかもしれない。それでもメジャーへの道を選んだ。渡米から1年余り。あの時の決断を、森井はどう振り返るのか。
「自分が取った選択は100点というか、間違いではなかったなと思っています。本当にレベルが高いところだと思うので、日々すごく楽しくもあり、厳しいところでもあるんですけど」
プロとしての競争の激しさを目の当たりにする生活が日常だ。
「昨日までチームメートだった選手が、普通に今日はいない、ということがあります」
結果や内容が伴わなければ、1Aから下部組織への降格がある。年数を重ねれば、降格では済まず解雇になる。野球の道が絶たれる危機感と隣り合わせだ。
グラウンド外での大きな変化
前年に過ごしたルーキーリーグから1Aへ上がり、ドラフト指名を経て入団した選手の実力にも驚いた。パワーとスピードは日本のアマチュアで経験したことのないレベルだった。その世界で森井は、週に1度の先発投手、2度のDH、2度の二塁手として出場を続けている。「なんとか食らいついています」と投打で必死に結果を求めている。


